ドキュメントが特定のライフサイクル状態に入る前に、一定の条件 (フィールドが入力されている、など) を満たしていることを確認する必要がある場合があります。例えば、最初の下書きをアップロードする際、ユーザは MLR 会議日を知らないかもしれませんが、ドキュメントを MLR 準備完了状態に移動する前に MLR 会議日を入力しなければなりません。ライフサイクル状態の「エントリ条件」を設定し、このようなルールを強制することができます。
ユーザが一つの状態から別の状態にドキュメントを移動すると (状態変更またはワークフローにより)、Vault はドキュメントがエントリ条件を満たしているかどうか確認し、条件が満たされるまで移動を許可しません。エントリ条件の不適合について詳しいメッセージがユーザに表示されます。
注: Vault は、ユーザが新規ドキュメントを作成する際に、初期ライフサイクル状態 (ほとんどの場合は下書き状態) のエントリ条件を実行しません。ただし、ドキュメントが別の状態に移動した場合、Vault は、ドキュメントが初期状態に戻るとエントリ条件を実行します。ユーザがアクションメニューからドラフトの作成を選択して状態を変更しても、Vault はエントリ条件を実行しません。
エントリ条件管理へのアクセス
管理者 > コンテンツ設定 > ドキュメントライフサイクル > [ライフサイクル] > 状態 > [状態] > エントリ条件で、特定のライフサイクル状態のユーザアクションを設定できます。
管理者: ライフサイクルおよびワークフロー権限付きのセキュリティプロファイルを有しておく必要があります。
条件タイプ
以下のタイプのエントリ条件を設定できます。
- コンテンツ
- ユーザがドキュメントにコンテンツ (ソースファイル) をアップロードしていることを義務付けます。
- フィールド
- 特定のドキュメントフィールドにデータを入力するか、指定された要件を満たすことを義務付けます。例えば、フィールド > 注釈 (すべて) > が > 0 より大きい場合は、レビュー完了状態に移行する前に、ドキュメントに少なくとも 1 つの注釈が必要なエントリ条件を作成できます。
- 関係
- ドキュメントが、指定された関係タイプの 1 つ以上の関係を有していることを義務付けます。すべての標準関係タイプが利用可能です。
- レンディション
- 特定のレンディションタイプを持つファイルがドキュメントに添付されていることを義務付けます。すべての標準レンディションタイプが利用可能です。
- バージョンのバインディング
- バインダー内のすべてのドキュメントが明示的にバインディングされているかまたは固定状態にバインドされていることを義務付けます。Vault は、バインダーに対してのみこの条件を実行します。
- バインダーコンテンツ
- バインダー内のすべてのコンポーネントドキュメント (およびバインダー) が特定の状態タイプにあるいか、またはワークフローにない必要があります; Vault は、バインダーのみにこの条件を強制し、これはバインダーコンテンツのレビューおよび承認のカスケード機能が有効化されている RIM Submissions Vault でのみ使用可能です。
- コンテンツがチェックアウトされていません
- ソースファイルが現在どのユーザによってもチェックアウトされていないことを義務付けます。
エントリ条件を作成するには
ライフサイクル状態に新規エントリ条件を追加するには:
- エントリ条件タブで、編集をクリックします。
- ルールの作成をクリックします。
- 任意の作業: 条件付きを選択してエントリ条件ルールに条件を追加します。詳しくは以下を参照してください。
- 検証するの下で、条件タイプを選択します。詳しくは以下を参照してください。
- 条件およびその他の必要な値を選択します。例えば、関係基準で選択する必要があるのは関係タイプだけですが、フィールド基準では、フィールド、演算子、および値を選択する必要があります。
- 任意の作業: 基準の追加をクリックして、その他の基準を追加します。ルールが条件付きの場合、これらの追加基準は同じ条件を共有します。
- 保存をクリックします。Vault は、ライフサイクル状態に移動するドキュメントにエントリ条件ルールをすぐに実行しますが、すでにこの状態にあるドキュメントには影響を及ぼしません。
条件を定義する方法
特定のエントリ条件は、ドキュメントが一連の条件を満たす場合にのみ適用する必要があります。例えば、米国向けドキュメントおよび英国向けドキュメントには、異なるレンディションが要求されます。
条件を定義するには、ドキュメントフィールド、演算子および値を選択します。ライフサイクルを使用するドキュメントタイプに関連付けられたほとんどのフィールドと一部のシステムフィールドが使用できます。必要であれば、条件の追加をクリックして追加の条件を定義することができます。
エントリ条件を適用するには、ドキュメントが Vault のルール内に定義されたすべての条件を満たす必要があります。ルールの条件がドキュメントに適用しないフィールドを使用している場合、Vault はそのルールをドキュメントに適用しません。
注: 注釈関連の数式フィールドを除いて、Vault はエントリ条件でドキュメントフィールドの数式タイプをサポートしていません。
エントリ条件を編集または削除する方法
エントリ条件ルールを変更するには、編集をクリックします。必要に応じて編集を行います。ルールを削除する場合、X アイコンをクリックします。変更が終了したら、保存をクリックします。
エントリ条件制限
各ライフサイクル状態に、最大 25 件のエントリ条件ルールを定義することができます。1 つのルールに最大 10 件のエントリ条件を指定することができます。ルールが条件付きの場合、最大 5 件の条件を持つことができます。エントリ条件が関連オブジェクトレコードの条件を検証する場合、関連レコードの数は 1,000 レコードを超えることはできません。