Vaultには、ドキュメントをバージョン管理するためのチェックアウト機能が2種類あります。Vault File Managerおよび標準チェックアウトの2種類です。どのタイプでも、Vault から既存のドキュメントを取得して必要な変更を行い、新しいバージョンを Vault にアップロードして戻すことができます。ドキュメントに更新済みのソースファイルがすでにある場合は、以前のバージョンをチェックアウトしなくてもそのバージョンを Vault にアップロードできます。
Vault File Manager for Windows™
Windows™ 7 以降を使用している場合、Vault File Manager クライアントをインストールできます。このクライアントでは、一括ドキュメントアクションを使用して複数のドキュメントを一度にチェックアウトすることができます。クライアントからは、チェックアウトしたドキュメントを表示して、ブラウザウィンドウを開かずに再びチェックインすることができます。Vault File Manager クライアントは、ファイルの追跡を続けながら、オフラインでのドキュメント作業を簡単に行うことができます。
管理者が各 Vault で Vault File Manager を有効化し、ユーザがクライアントをインストールする必要があります。詳細は、Vault File Manager for Windows を参照してください。
標準チェックアウト
Vault はダウンロードとアップロードの処理をブラウザに依存するので、標準チェックアウトの機能はより基本的なものとなります。また、チェックアウト時にファイルをダウンロードする場所を指定し、ドキュメントを再びチェックインする際に手動でファイルの場所を探す必要があります。
ドキュメントをチェックアウトするには
ドキュメントのソースファイルを変更するには、チェックアウトする必要があります。チェックアウト中は他のユーザに対して当該ドキュメントがロックされ、作業中であることが通知されます。ドキュメントのチェックアウト中、他のユーザはドキュメントをチェックアウトしたりワークフローを開始したりすることはできません。
ドキュメントをチェックアウトするには:
- ライブラリまたはドキュメント情報ページのアクションメニューから、チェックアウトを選択します。
- Vault がドキュメントをロックし、ローカルコンピュータにファイルをダウンロードします。
- アクションメニューからチェックインまたはチェックアウトの取消しを選択するまで、ドキュメントはチェックアウトされたままの状態となります。
ドキュメントのチェックアウトを取消すには
新規ソースファイルをチェックインせずにチェックアウトされたドキュメントのロックを解除するには、ライブラリまたはドキュメント情報ページのアクションメニューからチェックアウトの取消しを選択します。ドキュメントをチェックアウトしたユーザまたは管理者のみが、このアクションにアクセスできます。
ドキュメントをチェックインするには
変更を完了後、ソースの新バージョンをチェックインできます。チェックインすると、Vault がそのファイルをアップロードし、Vault に再びチェックインし、ドキュメントのマイナーバージョンを順次増加します (例: 0.1 から 0.2)。ソースファイルには制限があるので、ご注意ください。
Vault File Manager を使用してドキュメントをチェックアウトした場合、チェックインする際にも Vault File Manager を使用する必要があります。代わりに Vault を使用して新しいバージョンをチェックインしたい場合は、最初にチェックアウトの取り消しを実行してください。ファイルは Vault File Manager クライアントに残っていますが、チェックインすることはできません。
チェックインするには:
- ライブラリまたはドキュメント情報ページのアクションメニューから、チェックインを選択します。
- 高機能チェックアウトでは、チェックアウト中にダウンロードされたファイルの場所を Vault が自動的に特定します。必要に応じて、別のファイルを選択できます。標準チェックアウトでは、手動でファイルの場所を検索してアップロードする必要があります。
- 更新に関するバージョンの説明を入力します。他のユーザはドキュメントのバージョン履歴でこの説明を見ることができます。
- チェックインをクリックします。
新バージョンをアップロードするには
ドキュメントソースファイルの更新されたバージョンがすでにある場合、最初にチェックアウトを実行しなくても新しいドキュメントバージョンをアップロードできます。
新バージョンをアップロードするには:
- ライブラリまたはドキュメント情報ページのアクションメニューから、新バージョンのアップロードを選択します。
- ダイアログで、Vault にアップロードするファイルを選択します。
- 更新に関するバージョンの説明を入力します。他のユーザはドキュメントのバージョン履歴でこの説明を見ることができます。
- OK をクリックしてアップロードします。Vault は自動的にマイナーバージョンを順次増加します (例:0.1 から 0.2)。
注: この機能は管理者が有効化する必要があります。
以前のバージョンを表示するには
ドキュメントの以前のバージョンを表示するには:
- ドキュメントのドキュメント情報ページを開きます。
- アクションメニューをクリックしてバージョン履歴を選択します。
- ダイアログで以前のバージョンをクリックして、そのソースファイルとドキュメントフィールドを表示します。
バージョン履歴ダイアログ
ドキュメント情報ページで、アクションメニューをクリックしてバージョン履歴を開き、バージョン履歴ダイアログを開きます。
グリッドのカスタマイズ
バージョン履歴ダイアログ内では、グリッドの右側にアクションメニューが表示され、データの表示方法を編集するためのオプションが提供されています。
- 列の編集では、ドキュメントフィールドを含めた、グリッドに表示されるメタデータを変更できます。
- セルのテキストの省略/セルのテキストの折り返しオプションは、列に含まれるテキストが長すぎる場合、省略 (値の最初の部分のみを表示する) と折り返し (2 行目に入らない文字を表示する) を切り替えることができます。
これらのオプションを使ってデータの表示方法をカスタマイズした場合でも、変更は他のユーザには影響しません。Vault は最新の設定を記憶して、ページに戻った時に再表示します。
チェックアウト済みドキュメントに対するアクション
ドキュメントをチェックアウトすると、ユーザおよびその他のユーザが取れるアクションが制限されます:
- パワー削除権限を付与するセキュリティプロファイルがないと、ドキュメントを削除できません。
- ドキュメントを新しいライフサイクル状態に移動できません。
- ドキュメントでワークフローを開始できません。
- ドキュメントでウェブアクションを実行できません。
関連権限
ドキュメントのチェックアウト機能の有無は以下の権限によって決まります:
タイプ | 権限ラベル | 制御 |
---|---|---|
ドキュメントロール | ドキュメントの編集 | ドキュメントのチェックアウトおよびチェックインを実行し、新しいバージョンをアップロードする権限 |
ドキュメントロール | コンテンツの表示 | 表示可能レンディションを含むドキュメントを表示してチェックアウトする権限 |
ドキュメントロール | ドキュメントの表示 | ドキュメントが存在することを表示し、そのメタデータを表示する権限 |
セキュリティプロファイル | パワー削除 | チェックアウトされたドキュメントを削除する権限 |