オブジェクトライフサイクルとは、オブジェクトレコードが期間中にたどる一連の状態 (レビュー中承認済みなど)のことです。ライフサイクルには少なくとも 2 つの状態が必要ですが、必要であればさらに含むことができます。すべてのオブジェクトがライフサイクルを使用しているわけではありません。ライフサイクルのないオブジェクトには、有効無効のステータスしかありません。ライフサイクルを使用するオブジェクトでは、各状態がこれらのステータスの 1 つに関連付けられています。

新規オブジェクトレコードを作成すると、Vault は、オブジェクトの設定に基づいて特定のライフサイクルをレコードに自動的に割り当てます (または割り当てません)。個別のレコードに割り当てられたライフサイクルを変更することはできません。

ユーザアクション & エントリアクション

ライフサイクル内の順序付けされた状態は、ユーザとしてレコードを作成、レビュー、承認、さらにはアーカイブまたは置換する際に、オブジェクトレコードがたどる段階を示します。管理者は、各状態にユーザアクションとエントリアクションを設定することができます。

現在のリリースでは、管理者が設定できるユーザアクションは、状態変更とカスタムアクションのみです。状態変更ユーザアクションは、レコードをある状態から別の状態に移動することができる唯一の方法です。

エントリアクションは、レコードが状態に入ったら Vault が自動的に実行するアクションです。例えば、管理者は、製品レコードが承認済み状態に入った際に、通知がすべての Vault ユーザに送られるように設定することができます。

ユーザアクションにアクセスする

レコードがユーザアクションを使用できる状態である場合、レコード詳細ページのアクションメニューに表示されます。レコードの編集に適切なアクセス権限がある場合は、ユーザアクションにもアクセス権限があります。

ステータス & 状態を理解する

ライフサイクルを使用しないものも含み、すべてのオブジェクトレコードには有効または無効のステータスがあります。このステータスは、そのオブジェクトレコードが選択可能かどうかを決定するものです。例えば、ドキュメントを編集するユーザは、製品フィールドで無効なレコードを選択できません。

オブジェクトがライフサイクルを使用している場合、各ライフサイクル状態には対応するステータスがあります。例えば、承認中承認済みの状態は有効ステータスに対応し、一方期限切れ状態は無効ステータスに対応します。オブジェクトがライフサイクルを使用している場合、レコードのステータスフィールドはライフサイクル状態が制御するため、このフィールドは編集できません。

状態タイプ

デフォルトでは、各オブジェクトライフサイクルのオブジェクトに関連付けられている状態タイプは、初期完了の 2 つです。管理者は、初期状態タイプを設定済みのライフサイクル状態にリンク付けする必要があります。完了の状態タイプはオプションのため、ライフサイクル状態にリンク付けする必要はありません。管理者はカスタムオブジェクト状態タイプを作成し、オブジェクトライフサイクル設定でそれらのカスタム状態タイプにオブジェクトライフサイクル状態を関連付けることもできます。

  • 初期状態: ライフサイクルを使用するすべてのオブジェクトはこの状態で開始します。この状態タイプは必須で、デフォルトで有効のライフサイクル状態にリンク付けられています。この状態タイプにはどのカスタム状態でもリンク付けることができます。
  • 完了状態: この状態タイプはオプションで、ライフサイクルの最終状態に到達したオブジェクトに通常使用されます。ただし、この状態タイプにはどのカスタム状態でもリンク付けることができます。
  • カスタム状態: 管理者は、デフォルトで Vault のすべてのオブジェクトライフサイクルに状態タイプが表示されるようにしたり、状態タイプがオブジェクト状態にリンク付けされることを義務付けたりするルールオプションを使用して新規状態タイプを作成することができます。

ライフサイクルステージおよびステージグループ

ライフサイクルステージを使用すると、組織がドキュメントとオブジェクトライフサイクル状態をグループ化して、順序通りに並んだステージのコレクションにまとめることができます。次に Vault は、ライフサイクルステージ下矢印パネルからドキュメント情報ページとオブジェトレコード詳細ページにドキュメントまたはオブジェクトレコードの現在のステージを表示します。アクティブなステージをクリックすると、現在のドキュメントのワークフロー情報が表示され、未解決のタスクも表示されます。ライフサイクルステージ管理について詳しくはこちら。