Engage 統合を有効化すると、Vault は、この機能を使用する必要がある多くの構成要素を自動的に作成します。本稿では、完了する必要がある追加手順について説明し、自動的に行われる一部の設定に関する情報を提供します。

設定手順

Engage 統合を使用するには、管理者 (正しいアクセス権を付与するセキュリティプロファイルを持っている) が次の設定を完了する必要があります。

  • オブジェクトデータレコードの作成: 製品キーメッセージ、およびウェブサイトオブジェクトにデータレコードを作成します。これらのレコードは CRM のエンティティに対応するため、Vault と CRM のレコードに一致するよう使用されているオブジェクトフィールドが正しいものであることを確認する必要があります。
  • 手動送信アクションの設定: 必要な条件を満たしている場合、Vault はドキュメントを自動的に Engage に送信します。自動送信ができない場合にユーザが手動でドキュメントをプッシュできるよう、追加のユーザアクションを設定する必要がある場合があります。デフォルト CRM コンテンツライフサイクルには、複数の状態のユーザアクションが含まれています。
  • ライフサイクル状態の送信アクションの設定: ドキュメントを Engage に送信するライフサイクル状態のエントリアクションを設定します。配布パッケージまたは特定のメタデータが変更された際、Vault は Multichannel スライドドキュメントを自動的に送信しますが、ドキュメントが状態を変更する際には自動的に送信しません。承認されたコンテンツを確実に制作環境に送信するため、このエントリアクションを固定状態に設定することをお勧めします。
  • 回収アクションの設定: Engage からドキュメントを自動で回収する、ライフサイクル状態のエントリアクションを設定します。デフォルトでは、CRM コンテンツライフサイクルは、失効状態のエントリアクションとしてドキュメントを回収します。これは、カスタムライフサイクルまたはカスタム状態を使用する場合に重要です。回収には、環境を指定する必要があります。ドキュメントバージョンが公開されると、Vault によって自動的に Stage Engage から回収Production Engage から回収のユーザアクションが使用できるようになるため、これらのアクションを設定する必要はありません。エントリアクションにより、ユーザが手動で削除することを忘れてしまっても、旧バージョンが確実に削除されます。

関連構成オプション

Engage 統合が有効化されている場合、Vault で以下を利用できます。

  • ドキュメントタイプ: ユーザは、Multichannel スライドおよび Multichannel プレゼンテーションのドキュメントタイプを、CLM に送信されるコンテンツに適用することができます。
  • ドキュメントフィールド: Engage 統合には、Engage に公開されたドキュメントのオプションを管理する、強固なドキュメントフィールドが含まれています。
  • Vault オブジェクト: ウェブサイトおよびキーメッセージオブジェクトには、Engage のレコードに対応するメタデータが保持されます。配布オブジェクトは、ドキュメントを Engage に送信するアクションを追跡します。Vault は配布オブジェクトレコードを自動的に作成し、特定のドキュメントがどこで、いつ送信されたかなどの詳細や、自動送信が失敗した際のエラーメッセージを保存するために使用します。
  • レンディションタイプ: プレゼンテーションやスライドを正しく公開するため、ドキュメントは Engage に適した形式の配布パッケージを有している必要があります。そのため、ユーザは様々な配布パッケージのレンディションタイプを有しています。
  • 中国への配布: 組織が中国顧客にコンテンツを配布する場合、Vault は中国がホストする CDN にコンテンツを複製する必要があることを示すために使用できる共有ドキュメントフィールド中国 CDN の使用を有効化できます。
  • ライフサイクル: Vault は CRM コンテンツライフサイクルを自動的に作成します。このライフサイクルまたは別のライフサイクルを選択して、Multichannel スライドドキュメントに使用することができます。
  • 送信のユーザアクション: Vault は Engage へ送信ユーザアクションを CRM コンテンツライフサイクルの状態に自動で追加しますが、このアクションを別のライフサイクルに設定することもできます。この機能はコンテンツを自動で送信するため、自動送信中にエラーが発生した場合、マニュアルユーザアクションによる再送信を許可します。
  • プレゼンテーション作成のユーザアクション: プレゼンテーションの作成ユーザアクションを、ユーザがプレゼンテーションを自動作成できるライフサイクル状態に追加します。
  • 廃版タイプのユーザアクション: 関連プレゼンテーションとスライドの廃版ユーザアクションを開始して、作成元のドキュメントが廃版状態に移動した際に、Multichannel スライドMultichannel プレゼンテーションをライフサイクルの廃版状態に自動的に移動させます。ドロップ済みスライドの廃版ユーザアクションは、Multichannel プレゼンテーションから削除された Multichannel スライドをライフサイクルの廃版状態に移動させます。

ウェブサイトおよびキーメッセージオブジェクト

ウェブサイトオブジェクトを使用すると、ユーザは、Vault が Engage コンテンツを公開するサイトを指定することができます。

製品マッピング

Engage 統合を使用する際、Vault および CRM で製品が正しく設定されていることが重要です。