Vault Digital Publishing による公開

ユーザが Vault のコンテンツをウェブサイトやその他のデジタルチャネルで使用する場合、準拠しなくなったコンテンツが公開される恐れがあります。Vault では規制コンテンツを様々な配布チャネルにプッシュし、過去のコンテンツや廃止されたコンテンツを組織が簡単に回収できるため、そのようなリスクをなくすことができます。Vault Digital Publishing を使用すると、CDN (コンテンツ配布ネットワーク) のパフォーマンスのメリットを生かしてコンテンツを世界中の利用者に提供し、Vault の規制に関するメリットを生かしてレビューと承認を行った同じシステムでコンテンツを簡単に回収できます。

公開の手順

デジタルパブリッシングフィールドが Yes (はい)に設定されているドキュメントの場合、Vault はコンテンツを Amazon S3 バケットに自動的にプッシュし、ステージング (設定済みの場合) とプロダクション (本番環境) バケットの両方の各コンテンツに対して URL を生成します。Vault Digital Publishing　が適切に有効化および設定されれば、ユーザが追加で行わなければならない手順はありません。

公開するコンテンツ

Vault は以下のコンテンツを公開し、URL を生成します:

• ソースファイル
• 表示可能レンディション
• ビデオレンディション
• アセット、CLM 配布パッケージ、メールエディタ、大容量アセット、Veeva 配布パッケージ、Veeva HTML および Veeva プレビューを除くその他のすべてのレンディション

Vault は公開中のドキュメントバージョンに固有のコンテンツ URL のみを生成します。例えば、バージョン 2.8 のドキュメントのバージョン 2.7 にインポート済みレンディションが含まれている場合、バージョン 2.8 のコンテンツプッシュではインポート済みレンディションの URL は生成されません。しかし、バージョン 2.7 のインポート済みレンディションは引き続き使用できます。

ステージングへの公開

ドキュメントのバージョンが変更されると、Vault はコンテンツをステージングにプッシュします。マイナーバージョンの変更もメジャーバージョンの変更も対象になります。

例えば、Tracy が新しいソースファイルをアップロードしてドキュメントのバージョンが 0.2. に変更された場合、Vault は新しいソースファイルをステージング環境にプッシュします。ソースファイルが変更されたため、Vault は自動的にバージョン 0.2 の新しい表示可能レンディションを生成します。表示可能レンディションが完了すると、Vault はこのファイルもステージング環境にプッシュします。

本番への公開

ドキュメントのライフサイクルが固定状態になると、Vault はコンテンツを本番にプッシュします。

例えば、Tracy のドキュメントが承認されてバージョンが 1.0. に変更された場合、Vault は最新のソースファイルと表示可能レンディションを本番環境にプッシュします。後で Tracy がドキュメントで下書きの作成を使用してバージョンが 1.1. に変更された場合、Vault は現在本番環境にあるコンテンツに変更を行いません。ドキュメントが再度承認を受けてバージョンが 2.0. に変更された場合、Vault は再び最新のコンテンツを本番環境にプッシュします。

URL の公開

Vault がコンテンツを本番またはステージング CDN に公開すると、Vault は公開された各コンテンツピースの URL を生成します。URL は本番 CDN URL およびステージング CDN URL フィールドに表示されます。

起動アイコン () をクリックして URL を起動したり、コピーアイコン () をクリックして URL をコピーすることもできます。

公開済みコンテンツの削除

Vault は以下の場合に公開済みコンテンツをステージング環境と本番環境の両方から自動的に削除します:

• デジタルパブリッシングドキュメントフィールドが No に変更された
• ドキュメントのライフサイクルが過去版または廃止状態になった
• ユーザがドキュメントの公開済みバージョンを削除した (ステージングと本番環境の両方で同じバージョンが公開されている場合のみ、両方に影響します）
• ユーザがドキュメントを削除した

キャッシング

「エッジサーバ」はコンテンツ利用者により近い様々な場所に分散されたサーバで、CDN がより迅速にコンテンツを提供できるようになります。デフォルトでは、Amazon CloudFront でのエッジサーバのコンテンツ更新は 1 日 1 回のみです。そのため、利用者が最新コンテンツを見られるようになるまでに最大 24 時間かかる場合があります。

既知の問題