パブリックコンテンツ配布では、埋め込み可能の外部ビューアを使用して、Vault コンテンツをブランドサイトに統合することができます。この機能は、Approved Email と同じ外部ビューアと、一部のサポート機能を使用します。組織が、ブランドサイトのほかにも電子メール経由でコンテンツを公開する場合、Approved Email 統合と並行してパブリックコンテンツ配布を使用できます。

パブリックコンテンツ配布の設定のほとんどが、Vault API 経由で行なわれます。

統合の仕l組み

パブリックコンテンツ配布は、Vault のドキュメントの表示可能レンディションを表示できるスタンドアロンおよび埋め込み可能なビューアを提供します。組織は、ウェブサイト内の iFrame にビューアを埋め込むことができます。Veeva は JavaScript コードの snippet を提供し、ウェブ開発者はこれを iFrame に挿入することができます。このコードは、自動的に Vault にコンタクトを取り、特定の Vault ユーザの認証情報を使用して匿名の表示トークンを取得します。Vault ヘルプのこのユーザを「統合ユーザ」と呼びます。

パブリックコンテンツ配布を設定する方法

埋め込みビューアでパブリックコンテンツ配布を使用するには、これらの手順を完了する必要があります。

  1. アドオンが購入されると、Veeva アカウント担当者は Veeva サポートと調整して、指定された Vault でパブリックコンテンツ配布を有効化します。
  2. 統合ユーザとして新規ユーザを作成します。このユーザは、表示ベースのユーザとラベル付されたライセンスタイプとセキュリティプロファイルを持っている必要があります。
  3. コンテンツを埋め込む各ウェブサイトについて、ウェブサイトオブジェクトにレコードを作成します。ウェブサイトレコードが指定されていない場合、Vault は Approved Email へのリクエストと判断します。
  4. 統合ユーザがビューアロールに追加されており、埋め込まれるドキュメントに少なくともドキュメントの表示権限を持つようにドキュメントアクセスを設定します。組織のセキュリティモデルによって手順は異なります。DAC を使用する Vault もあれば、各ドキュメントのロールに手動で統合ユーザを割り当てるユーザに依存する Vault もあります。
  5. JavaScript snippet を HTML ページに追加することでウェブサイトにドキュメントビューアを埋め込みます。
  6. API 経由で匿名の表示トークンを生成します。これには、統合ユーザの認証情報を使用して承認する必要があります。API ヘルプでこの手順の詳細をご確認ください。
  7. 表示トークンと Vault の DNS を使用してパブリックページの URL を構築します

URL を作成する方法

埋め込みビューアにドキュメントを共有する際に、ユーザは匿名の表示トークンと Vault の DNS の両方を含む URL に進む必要があります。

https://{PAGE_WITH_EMBED_SCRIPT}?token={VIEWING_TOKEN}&dns={CUSTOMER}.veevavault.com

例えば、VeePharm の CholeCap 製品に関する情報の URL は次のようになります。

https://cholecap.com/about.html?token=1234-567-890&dns=vee.veevavault.com

インスタント外部アクセス URL を生成するには

パブリックコンテンツ配布経由でのドキュメントへのアクセスのほとんどが、外部ウェブサイトから直接行われますが、外部ビューア経由でのドキュメントへのインスタントアクセス権限を付与する必要がある場合があります。この場合には、Vault が外部アクセス URL アクションを提供します。このアクションは、パブリックコンテンツフィールドがはいに設定されている場合にのみ使用可能です。パブリッシング条件を満たさない限りドキュメントは表示されません。

インスタント外部アクセス URL を生成するには:

  1. ドキュメントに進み、アクションメニューから外部アクセス URL を選択します。
  2. ウェブサイトを選択します。配布チャネルタイプフィールドがパブリックコンテンツ配布に設定されているオブジェクトレコードのみを選択することができます。
  3. リンクの有効期限選択リストから有効期限期間を選択します。リンクの有効期限が切れると、閲覧者がリンクを使おうとすると、ドキュメントが使用できないことを示すメッセージが表示されます。
  4. 生成をクリックします。
  5. URL をコピーして必要に応じて共有します。

外部アクセス URL は、埋め込みビューアと同じ機能を提供します。ビューアは、許可されたダウンロードとドキュメント調節の選択に従います。

公開できる有効なドキュメント

独自の統合設定により、どの外部サイトにどのドキュメントを表示するかが制御されますが、Vault は、間違ったドキュメントを表示しないように複数のコントロールを適用します。外部ビューアに表示させるには、ドキュメントが以下の基準を満たしている必要があります。

  • レンディション: ドキュメントが、表示可能レンディション (ほとんどのファイルタイプについて) またはビデオレンディション (ビデオファイルについて) を有している必要があります。ビデオの最大同時ビュー設定は、外部ビューア経由で閲覧されたビデオには適用されません。
  • 固定状態: ドキュメントの固定状態 (承認済みなど)バージョンが必要です。ドキュメントが、前回の固定状態バージョンからバージョニングしている場合は、最後の固定状態バージョンのみがビューアに表示されます。例えば、ドキュメントが現在下書き状態でバージョンが 2.3 の場合、外部ビューアには最後の承認済み状態のバージョンであるバージョン 2.0 が表示されます。

監査ログ追跡

パブリックコンテンツ配布ドキュメントが外部サイトまたはインスタントアクセス URL から閲覧される場合にも、各ドキュメントビューと (該当する場合は) ドキュメントダウンロードを追跡します。このような閲覧者は Vault ユーザでないため、監査ログは、このアクションが匿名の表示トークンまたはインスタントアクセス URL を生成したユーザに起因すると判断します。

外部ビューアトラッキング

設定する際、 外部ビューアで閲覧した文書ごとの閲覧数を追跡してレポートすることができます。

ウェブサイトオブジェクトについて

パブリックコンテンツ配布を搭載したすべての Vault にはウェブサイトオブジェクトが含まれます。個別のウェブサイトレコードは、Vault コンテンツを公開するチャネルを表します。管理者は、組織の各チャネルにレコードを作成する必要があります。

ドキュメントフィールド

パブリックコンテンツ配布が有効である場合、すべてのドキュメントに新しい標準フィールドが適用されます。これらのフィールドは、外部ビューアパネルに表示されます。

  • パブリックコンテンツ: この「はい/いいえ」フィールドは、ドキュメントが、パブリックコンテンツ配布経由で外部ビューアに表示できる有効なコンテンツであるかどうかを示します。
  • ドキュメント調節: このフィールドは、外部ビューア内のドキュメントのデフォルト拡大レベル: 幅に合わせるまたは高さに合わせるを決定します。
  • PDF のダウンロードを許可する: これは、オブジェクト参照フィールドで、ウェブサイトオブジェクトレコードを選択することができます。このフィールドを使用するには、閲覧者がドキュメントの PDF 表示可能レンディションをダウンロードすることができるウェブサイトを選択します。
  • ソースのダウンロードを許可する: これは、オブジェクト参照フィールドで、ウェブサイトオブジェクトレコードを選択することができます。このフィールドを使用するには、閲覧者がドキュメントのソースファイルをダウンロードすることができるウェブサイトを選択します。

ダウンロードを許可するには、ドキュメントを編集する Vault ユーザが適切な権限を付与するセキュリティプロファイルを有している必要があります: ソースのダウンロードを許可するに対してドキュメントのダウンロードおよび PDF のダウンロードを許可するに対してレンディションのダウンロード。Vault は、どのレコードを各ユーザが選択できるかを制御するために、ウェブサイトオブジェクトにカスタム共有ルールも使用できます。